水頭症の治療について

シャント手術について

脳室拡大による頭蓋内圧はダイレクトに中枢神経に圧迫を加えます。症状を出してしまう余分な髄液量を生理的な範囲で他の体腔に流すものがシャントチューブであり、このシャントチューブを体に埋設する手術をシャント手術と呼びます。多くの場合、全身麻酔下で行われる約1時間程度の手術で脳神経外科的手術としては、特に難しい手術ではなく、日本では年間に約16,000例の髄液シャント手術がされています。埋設されるシャントシステムはシリコン製のチューブでシャントバルブ(圧・流量弁)とレザーバー(髄液貯留槽)などの機能を含み、合併症のない限り、半永久的に適正な量の髄液を流しつづけます。そして症状が落ち着けば、特別に安静にしておく必要はなく、激しいものを除けば運動制限も不要です。

シャントチューブの各部位

シャント手術には、主に3つの方法があります。脳室から髄液を腹腔に導く「脳室-腹腔シャント(V-Pシャント)」、脳室から心房に髄液を導く「脳室-心房シャント(V-Aシャント)」、腰椎くも膜下腔から腹腔へ髄液を導く「腰椎-腹腔シャント(L-Pシャント)」です。このうち、L-Pシャントは交通性水頭症にしか適応がありません。V-Pシャントが一番多く施術されていますが、成人の水頭症であるNPHは近年では頭に傷を作らないL-Pシャントの術式が選択されるようになってきました。

シャント手術の3つの方法

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[2008.09.22 更新]